久しぶりの日本代表戦。チームの現在地の整理と、本戦の注目ポイント、今後のチーム作りについてまとめてみた。
日本代表;森保一 監督
韓国代表:パウロ・ジョルジ・ゴメス・ベント 監督
試合に向けての背景整理
森保監督にとっても久々の実践ということもあり、監督のキャラクターを考えても無難なスタメンを予想。韓国代表のスタメンは、football channnelを参考にさせていただいた。
https://www.footballchannel.jp/2021/03/25/post415846/5/
日本代表にとっては、チームとしても監督としても初となる、5選手交代が鍵になりそう。そもそも、いまのA代表がどこを向いているのかというところで采配も代わってくると思うので、2022カタールW杯に向けたざっくりスケジュールをおさらいする。
- 2021年6月に開催される二次予選集中開催
- 2021年9月〜の最終予選
- 2022年11月の本大会
日本代表の実力からすれば、重要となるのは、2または3のはず。試合後に「チームとして活動できたのが最大の収穫」という監督のコメントがすでに聞こえてきそうだが、「最終予選仕様」「本大会仕様」を使い分けることが過去の大会でも見えてきたはずなので、一旦は確実に最終予選を突破するチームづくりを継続するのでは?と予想。「本大会仕様」に向けたチーム作りは2022年に入ってから進める方針がよいのではないだろうか。
注目ポジション=サイドバック、ウイングバック
日本代表は、SBに関してほぼ不動できているが、そろそろ世代交代も進めておきたいところ。そういう意味では、RSBに入るだろう山根、松原。LSBに入るだろう小川といった若手と翌日開催されるU24メンバの使われ方や、チームとして活かせているかというところは確認したい。あるいは、中長期的な視野で、3バックを基本としたフォーメーションとし、より攻撃的なWBを置くことも考えられる。
システム的なかみ合わせ
中盤での攻防
システムこそ違えど、両チームとも、両サイドに2人ずつ同数をおく形、かつ、中央のCFのにはCB2枚でケアする形という点ではシステムとしては近いかたちになる。日本代表のビルドアップからの攻撃という意味では、昨年の試合で活躍した遠藤航と大迫勇也に注目したい。図のように、大迫がいままで通りCBをひきつけながらポストプレーを呼び込み、遠藤から室の高い楔がはいり、その空きに南野や鎌田が裏抜けするような形が、日本代表としては狙い目になってくるはず。逆に韓国代表としては、両WGが高い位置からプレスをかけ、そもそも日本代表のボランチに前を向かせない、あるいは中盤で激しくプレスにいって縦パスを阻止する、といった対策もあるだろう。
両サイドの崩し
サイドの崩しもシステム的には同数なので、日本代表としては、伊藤、山根という質の高い右サイドの攻撃はアドバンテージとなり得る。山根のインナーラップ、守田のサポート、伊東の縦への突破、というような形を数多く仕掛ていきたいところ。
今後に向けて
いずれにせよ難しいのは2022年11月の世界情勢がどうなっているのか誰もわからないなかで、いくつかのシナリオを考えておく必要があるということ。
- 欧州組は原則招集不可になる
- 国内組は原則招集不可になる
といったシナリオもなきにしもあらず。ある意味では、今夏の東京オリンピックが試金石にもなり得る。大会が無事開催できれば、1年半後のカタールW杯はロシア大会と同様に開催できるだろうが、東京オリンピックが中止ということになれば、そもそもの開催に黄色信号が灯ることにもなりそう。
不確定要素が多いなかなので、必ずしもチーム強化に関して最短ルートは通れないはずなので、四半期ごとくらいのスパンでのOKR(Objective Key Result:測定可能な目標指標)を設定するようなチームマネジメントが必要なのではないだろうか。